マ(捏造未来)

□Breakfast
1ページ/3ページ

アーダルベルト達が住む家は、子供が増えた事により、さらに騒がしくなった。







「アーたん、あさだよー!」

「アーたんっ」



キアとキーラが毎日起こしに来てくれるのだが、起こし方が過激で、何人か怪我人が出た事がある。
そのため、アーダルベルトは2人の声が聞こえたら、パッと起きれるようにした。


「今日も元気だな」

「ぶー!アーたん、おきるのはやい!」

「ぶー」


ちょっとしたブーイングもいつものこと。
キアとキーラを連れてリビングへ行くと、すでに朝食の準備がしてある。


「お前達の親は、どこ行った?」

「ママはねぇ、ルーナのとこだよ」

「パパはぁ…おかいもの!」


ルーナとは、最近産まれた3人目の子供である。ちなみに名付け親はギーゼラ。


「ルーナは俺には懐いてくれないんだよな…」

「アゴこわいって」

「アゴ」

「アゴアゴ言うなっ」

「おこった!」

「にげろ〜」


本気で怒ってる訳ではない。
遊び半分しつけ半分で教育してるつもり。これがアーダルベルトのやり方。


「あ、おはようございます。」

「お。帰って来たか、離乳食か?」

「まぁ、そんなところです」

「離乳食なら俺が作るのに…」

「アーダルベルト様に迷惑はかけられませんし…」

「キアとキーラで大分迷惑だがな」

「すみません…」


迷惑の原因のキアとキーラは、1つ違いの兄妹だが、双子と間違われる事もしばしばある。
でも、本人達が「ふたごじゃないよ」と否定するので、最近は間違われる事もなくなってきた。


「パパ、だっこ!」

「アーダルベルト様にしてもらってて」

「あー…りゃりゃ?」

「………アゴにしてもらって」

「うん!」

「待て待て!アゴって教えたのお前か!」

「名前長いですし…略した方が…」

「略してねーよ!顎で覚えさせんなっ」


アーダルベルトという名前は子供にとって噛む名前らしい。
チャームポイントの顎を呼び名にしたのは間違いだったようだ。
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ