君の幸せ俺の幸せ

□第三話
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「おい。起きろ!」

ざぁああっとカーテンの開く音。


「んんっ」

小さな声を漏らし起き上がるとほんの数十センチ先に彼の端麗な顔があった。


「わぁあっ!スッ、スクアーロ!近いって!」

「あぁ。悪いな」

悪気のなさそうなその声に、唇を尖らせれば、口角を上げ笑顔を見せた。


ドキンッ!
その瞬間、心臓が跳ね上がる。


ドクン、ドクンと脈打つ心臓。

それに、訳のわからない感覚。

こんなものは、初めてだった。



オレの中で立ち上がる一つの仮説。
それは、オレがスクアーロを好きというものだった。

それはない!

必死に心の中で否定する。
だって、スクアーロは男の子だよ……。



「おい、へなちょこ!もたもたしてっとおくれるぜぇ。」

「まっ待って!」


けれど、これは……。

好きって感情なのかな。


だって……。

君といるだけで、幸せだと思えるから……。


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