女体化小説
□君と僕との温もり
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もともと自分は寒いのが苦手だった。
見た目どおりなどとよく言われる。
理由は、何もかもが銀色でまるで雪のようだからだと……。
「さみぃな、スク」
十二月下旬。
聖誕祭に向けて、大きなツリーが軒並み並べられている。
見渡す限りがクリスマスムード満開だった。
「んなの当たり前だろぉ。冬なんだからよぉ……」
隣にいる、自分の同級生を見れば、いかにも温かそうなカシミアのマフラーをつけている。
自分はといえば、いつもの隊服のコートをはおるというシンプルな格好だった。
「まぁ、そうだけどよ……」
今、どうして二人してこんな大通りを歩いているかと言えば、聖誕祭の日にパーティーをしたいと言い出したからだ。
もちろん、横のお坊ちゃんが。
「おい、手ぇ繋ごうぜぇ……」
ヴァリアーも、本部のガキどももみんな誘ってパーティーなんて、コイツは何を考えているんだ。
オっ、オレは二人っきりで過ごしたいっつーのに……。
「おう!」
ゆっくりと握られれる彼の手からは、じんわりと温もりが伝わってきた。
「で、何買いにいこうとしてんだぁ……」
なぜ、ここまできたのか理由が知れず尋ねてみれば、秘密という真っ当な答えが返ってきた。
ゆっくりと辺りを見回せば、カップル、カップル、カップル……。
自分たちもそんな風に見られているのか、と考えれば羞恥で死ねるかもしれない。
が、今回は特別ということにしてやる……。
「ついたぜ」
彼が指差す方向を見れば、有名ブランドのドレスブティックが見えて、やっぱりかと、溜め息をついた。
end
寒くなったので書きたかったネタです。
珍しくまとも(?)なディーノさんだったような……。
多分彼は、下心ありありですね。
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