デュラララ!!
□時間を戻そう
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「亜子、明日からもう来なくていいよ」
「…へ?」
「もう、用無しね」
そういって突然臨也に追い出された。
分かってたよ。そりゃ。いつか、私は要らなくなって
私よりおもしろくて人間味のある人を探し当てるんだって。
「っ」
分かってるのになんで?どうして?涙は頬を伝うの?
「そっか…」
答えは簡単で、単純で、笑えてしまうくらいあっけないものだった
「わ、たし…臨也が好きだったんだ。」
嗚呼、この想い伝えていれば何か変っ―
「変っていたと思うよ。少なくとも、俺の気持ちはだけど。」
「あれ?」
「俺、情報屋。」
嗚呼、神様は私の見方をしてくれているのかな?
投げ出された、捨てた臨也さんともう一度巡り合わせてくれるなんて。
「本当は、酷く後悔してたよ」
「…臨也さん」
「どうして亜子を素直に愛せなかったんだろうって。」
静かに呟いた。彼の声は今にも行き交う人々の雑音にのまれそうなくらい
弱くて初めて聞いた声。
「…私、臨也さんのこと好きです」
そんな声を聞いたからか、気づけば素直に真っ直ぐにあまり
声に出したことのない単語が喉から自然に溢れた。
「亜子、時間を戻そう」
「臨也…」
時間を戻そう
そう呟いた彼の声は強くてでもすぐに壊れそうな涙声でした。