デュラララ!!
□ただ、傍にいるだけでいいの
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広い部屋にひとりぼっち。
臨也は仕事で今日は家を空けている。
だから、仕方なく私はソファーで雑誌を読みながら臨也の帰りを待つ。
それから何時間経っただろう。
私は携帯の着信で一気に雑誌から携帯へ意識がいった。
ディスプレイを見ると臨也の名前。
無視してやろうかと悪だくみを考えてしまったが
そんなことをするとめんどくさいことになるから直ぐに出る事にした。
「もしもし?臨也?」
「亜子、悪いんだけど帰れそうにないから」
「そっか。分かった。」
私は読みかけの雑誌を閉じてソファーから立ちあがった。
「あ、でも帰らないで」
「っは?」
臨也の言葉で鞄を取りに行こうとした手が止まった。
『帰らないで』って…
真っ暗な部屋に灯りをともした。
「夜中にはかえってこれるから。」
「それまで…?」
「うん。それまで。じゃ、仕事に戻るから」
無責任すぎるよ…
広い部屋で独りなんで…
きっと、私の気持ちは臨也が分かってるかもしれない。
心の中で叫んでいる寂しいって気持ちをさっきの電話一本で気づいたんだろうか。
私は、臨也に傍にいてほしい
隣であなたの温もりを感じたい。
だから、寝ないで臨也を待っていた。
ただ、傍にいるだけでいいの
20110123