REBORN!連載

□第6話
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教室に戻る途中、廊下に一人の男子生徒が立っていた。彼の名は枳 琥珀。翠と同じクラスだが、翠には枳と話をした記憶がない。

枳「…あ、あの、虎枝くん」

翠『…何?』

そのまま通過しようと思ったが、急に呼び止められた翠は少し警戒しつつ返事を返した。

枳「え…っと、ごめんなさい!!」

翠『は?』

いきなり謝られた為何がなんだか分からない翠は少し間抜けな声を出してしまった。

枳「この前、僕は少し外の空気を吸おうと思って屋上に行ったんです。
そうしたら、その時偶然聞いてしまって…」

翠『え〜っと、何を?』

翠は話の内容が理解しづらいのか頭に?を浮かべている。

枳「絵音さんが虎枝くんに告白しているところです!」

翠『あ、それか』

枳「立ち聞きは悪いと思ったんですが、虎枝くんの返事が僕も気になったのでそのまま…」

翠『…じゃあ何?
お前が俺を悪者だって言いふらしたのか?』

翠は少し枳を睨みながら聞いた。

枳「ち、違いますよ!
僕、そのまま最後まで聞いちゃったんです!!
絵音さんが言っていた事も…」

翠『!?』

翠は枳が駒鳴の言った事まで聞いていた事に驚きを隠せなかった。

枳「でも僕、絵音さんが好きなんです!
虎枝くんには勝てないって解っていても悔しくて、本当は虎枝くんは悪くないって言えなくて…」

翠『…そうか。
でも、何でそれを俺に言う気になったんだ?』

枳「虎枝くんの教科書がボロボロにされてるのを見て、虎枝くんにそんな仕打ちをするのは間違ってると思ったんです。
絵音さんには間違った事をしてほしくないので…」

その言葉を聞いて翠は少し考え、枳の目を見て話し始めた。

翠『…枳。お前の好きな人を改心させる為に俺と手を組まないか?』

枳「絵音さんの…為。
わかりました。絵音さんの為と言うならば手を貸させていただきます!」

そう言うと枳は教室に戻って行った。
翠も後を追う様に教室に戻った。



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