拍手@小ネタ集
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俺が…傷つけた。
また、アイツらにあんな顔をさせてしまっ
た。
ごめん…ごめんな…。
神楽が泣く顔なんて、新八が悲しむ顔なん
て、俺は見たくなかった。
なのに…。
「…何で俺は、こんなに弱いんだろ…」
もう、どうでもいいけど。また俺は…。
「やぁ、来てくれたんだ?銀時くん」
地獄が…始まる。
*
抱かれていると、どうしても土方を思い出す。
優しくて…俺の彼氏で。
あんな顔しといて、実はへタレで、楽しくて。
過去の事なんて忘れてられた。
アイツに…会いたい。
「お前なんか死ねばいいのにさァ!」
そうだよ。
俺は死にたいよ。
「なんでお前みたいな奴が生まれてきたんだ?ゴミのくせに!!」
痛い…痛い。
もう、慣れたかもしれないけど。
涙も出ない。
声も出ない。
ひたすら出るのは、赤くてドロドロした液体だけ。
「俺さァ、実は真選組が大嫌いなんだよねェ?」
真選組…?
「んで、銀時くんの彼氏がいるとこっしょ?挑発しようと思って、たくさん人を殺した後に銀時くんの写真をばらまいたんだよね」
アイツはまた楽しそうに笑う。
土方も…その写真を見たのだろうか?
何を思った?
キモチワルイ、て思った?
それともお前も写真を見て楽しそうに笑った?
………心配、した?
「まァ、今頃真選組の奴らは殺人事件で手がいっぱいだろうよ」
「………………」
「お前の助けになんか誰も来ねェんだよ!!!」
「!!!」
腹を思いっきり蹴られて、髪の毛を掴まれた。
色んな部分に血が滲む。
「もうお前いらねェな。昔みたいに喋らないし、楽しくねェ。……死ね」
ナイフが振り上げられる。ああ、死ぬのか、
俺。
いいよ、別に…俺、死んでもいいよ…。
でも、生きてきた人生…
すげェ楽しかった──
ぐしゃり。
END