拍手@小ネタ集

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「銀ちゃん、銀ちゃぁん!」

「銀さん…?」

朝から銀さんの様子がどうも変だ。

問い掛けても返事をしない。

虚ろな目は、ただ空気を見つめていた。

目すら合わせようとしない。

心なしか、少し顔色も悪くて…。

「銀ちゃん!苺牛乳買ってきたアルよ!」

「……………」

沈黙が続く。

銀さんはまるで死んだ人間みたいだった。

息だけしている、人形。

「ふぇっ…銀ちゃぁん…」

神楽ちゃんがとうとう盛大に泣き出した。

「…銀さん」

それでも銀さんは黙っていた。

僕は、そんな銀さんが見ていられなくて…。

思い切って、酷い言葉を言ってしまった。









「銀さん…貴方そんな人だったんですか?!神楽ちゃんが泣いてるのに、まだ黙ってるんですか?!何があったかは知らないけど、そんなに酷い人とは思いませんでした!!」

僕がそう言うと、銀さんは小さく口を開いた。

「お前も…俺を攻めるんだな」

銀さんはそれだけ言うと、万事屋を出ていってしまった。

とても、悲しい顔をしていた。

傷つけてしまったんだ…。

もう、銀さんはどこか遠くへ行ってしまったのかもしれない。

でも…。

僕が…神楽ちゃんが何かしましたか?

ねぇ、銀さん…。

答えてくださいよ…。

下品な笑いでも寒い親父ギャグでもいいから。

「…家族の仲が壊れると電化製品が壊れるって…誰かが言ってたなぁ」

ヒビが入ったら、もう広がるしかない。

…銀さん…。














「副長ォォ!!たた、大変です!大変です!!」

山崎がものすごい足音を立てて俺の所に来た。

「はぁ、はぁ、はぁ…」

「ちょ、オイ…どうしたんだ山崎ィ?」

「そっ、そそ…それが!街で大量殺人が起こりました!!」

「っ?!」

「しかも犯人が故意に残していったものが…」

「……………」

「……万事屋の旦那の、写真でした」

銀時の…写真?

何のために?

「…っ、見せろ!」

山崎の手にあった写真を奪い取った。











…絶望、した。

衝撃的だった。

銀時が…酷く殴られている写真、他にも目を覆いたくなるような…。

ぎり、と手に力が込められる。

「…山崎」

「は、はいッ!!」

「ちょっと出てくる。俺がそいつを殺す」

「ちょ、ま…何言ってんですか副長!!」

「体バラバラにして…そうだな、銀時に触れた回数だけ針を刺してやるよ」

クク、と土方は笑う。

駄目だ、副長がおかしくなってしまった。

もう…止められない。

阻止するようなら、きっと殺される。

「……………」

山崎は黙るしかなかった。

ただ、歩いていく土方を…見る事しか出来なかった。


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