戦国 BASARA
□time limit
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…カラカラ… 障子が開く
「…半兵衛……?」
「…名無しさん…やあ…久しぶり…よく来たね…」
「逢いたかった……ッ」
優しく抱きしめ合うふたり。もちろん半兵衛の血に濡れた片手は服に隠したまま
「…手痛いの……?」
「…フフ…何でもない」
鋭く気が付かれたのが一瞬驚いた。それでも半兵衛は嘘を突き通した。名無しさんの悲しむ顔が見たくなかったから
「…わたし…なんだか今日、貴方に呼ばれた気がした…だからきてしまった…の…」
「…フフ、思ったとおり勘がいいね名無しさんは」
ふわふわの髪に顔を埋め目を冥る。心地良くて眠ってしまいそうだ。不思議とあの喉が焼ける様な痛みが消えていた。
嗚呼、君はやはり僕の特効薬だ
「…僕の可愛い名無しさん…僕は、……」
「………?」
僕は…名無しさんをいつまでも愛しているからね
例えこの身体朽ち果てようとも
けど……
せめて…
(せめて、time limit までは…
僕と一緒に居てくれるかい…?)
end
アトガキ
time limit =死ぬまで。
甘く切なくはBASARAキャラの中でも半兵衛がトップですね。個人的に。
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