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□いっぷんまえのはっぴーばーすでい
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1月8日の1分前
机に置いてあるスタンドライトだけを付けた薄暗い部屋に携帯の明かりがともる。
勉強していた手を休め、携帯をみれば「鬼丸 春樹」の文字。
まだ1月8日じゃないのに・・・
メールの内容はおそらく、俺の誕生日を祝うものだろう。
去年は、女子でもつかわなそうなくらいごってり絵文字とデコメを乱用した、ハデハデなメールが送られてきたのを記憶している。
メールの内容なんてさほど気にしないし、覚えてもいないのだが、あまりの衝撃に今でも忘れることができない。
今年はどんなメールが送られてきたのかと開いてみると
今年は去年のようなゴテゴテとしたメールではなく、少し絵文字が入っているだけのシンプルな文章だった。(まぁ、その絵文字も動いたりしているわけで、けしてハデじゃないとは言えないのだが)
が、しかし文自体長くないのにもかかわらず、スクロールバーが小さくなっている。
疑問に思い、十字キーの下を長押しすると、そこには短い文章ではあったが鬼丸の本音が書いてあった。
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飛鳥さん勉強がんばってください
それで絶対合格して、俺と遊んでください
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これには、絵文字が付いておらず、鬼丸が本当にさびしいということがよくわかる文。
ああ、俺はこんなにさびしい思いをさせてたんだ。
そう思うと、なんだか申し訳なくて。
このメールのお礼がてらに電話をした。
『もしもし?』
「鬼丸?飛鳥d『飛鳥さん?どうしたんですか!!勉強しなくても・・・いいの?』
自分の名前を言う前に鬼丸からの質問を受ける。ホントに俺の受験のこと心配してくれてるんだな。
「ちょっとくらい平気だから。」
『そうっすよね・・・』
「あっ。メールありがとう。」
『いえっ。俺一番だったでしょ?』
「なにが?」
『祝うの。』
「あっああ。だから、一分前に?」
『誰にも先こされたくないっすから』
相変わらず、小さい子供のような独占欲。変わらないな。
そう思うとなぜだかほっとする。
「あと、」
でもまだ肝心なことは言ってない
『はい?』
言わなくては
「受験終わったら、どこか行くか。」
しばらく沈黙。自分のいったことが間違ってはなかったはずなのだが・・・。少し焦っていると、電話越しからかすかに『当たり前じゃないですかぁ』と半泣き状態の鬼丸の声が聞こえた。
そっか。やっぱり、こんなにさびしかったんだ。
『受験・・・ぜったいぜったいぜっっったい受かってください!!』
「もちろんだ。」
『じゃあ、おやすみなさい。』
「ああ、おやすみ。」
いっぷんまえのはっぴーばーすでー
さびしい思いをさせてごめん
でも、きみからの1分早いバースデーメールのおけげで、何もかもがうまくいきそうだ。
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久しぶりに本格的な文書きました;;
飛鳥さんの誕生日ということで!!当初はおにあすのつもりで書いたのですが・・・
これじゃ、あすおにっぽい・・・?
そしてまたタイトルがん無視←
もともと1分前に誕生日メールを送るっていうのは他のcpで考えてて、でもそれが没になったのでこっちに持ってきました。
でも鬼丸なら↑の理由じゃなくても
ぴったりに送ってやろうと思って構えてたら、間違えて送っちゃったとかありそうだすよね。
あほでばかな鬼丸が好きです(*^p^*)
で、受験とかかいっちゃったけど、おもいっきり妄想です><
自分が受験生だから、こういうこと言ってもらえたら嬉しいんじゃないかと思ってw
でも、受験受験言ってるのでこれは受験生は見ちゃだめですね;;
小説見てる時くらい受験のこと忘れたいはず!!
ではでは長々と失礼しました。
こんなものを最後まで読んでいただきありがとうございます。