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□この先も
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「駆、本当に江ノ高に行くのか?」


「うん。」


ここは近くの公園。
俺たちはいつも帰り道にこの場所に寄り道をしてから帰る。


いつもの場所。いつもの帰り道。少し違うといえば今日がそのいつもの出来事の最後だということ。


いうことがない。いつもはポンポン出てくる話の内容も今日に限ってでてこない。


「でも、もう一緒のチームでプレイすることって少なくなるよな。」


やっと出た言葉がこれだ。


なんで気のきいたこと一つ言えないんだろう。そう思いながら、自分に腹をたてていると隣からすすり泣く声が聞こえる。


「・・・ごめんね。祐介のおかげで・・・試合にだって出れたのに。ごめっ・・ん」


駆はそう言いながら俺に抱きつく。


俺はそんな駆を強く抱きしめ返しながら言う。


「なんで謝るんだよ。謝る必要なんかないだろ?だから気にするなよ。」


ずっと同じチームでやっていて、そしてずっと隣にいた駆がもう隣にいなくなる。そう思うと自然と涙がこぼれた。


そんな不安とは裏腹に駆を安心させるためにま逆の言葉を発する。


「もう2度と一緒のチームでできないわけじゃない。もっともっとお互いうまくなってそれでまた同じユニホーム着ようよ。な?」


俺がそう言うと駆も俺の胸に顔を埋めたままうなずく。


「俺も祐介と同じユニホーム着れるように頑張るよ。がんばってうまくなるから・・・」



「うん・・・。おれもこの先のために頑張る。」


少しの間はなれたとしても5年先10年先この先もずっと駆といられるなら俺はなんだってできる。そう思った。



end
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