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□春の匂い
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「傑お花見行きたい。連れてって。」


ここは俺の部屋。たまたま俺の部屋に遊びに来ていた荒木がそんなことを言う。


「お花見って・・・まだ桜咲いてないだろ?それにどうせお前言っても桜なんて見るつもりないだろ。」


そう呆れながら荒木に言うと、


「ばれたか。」


と笑いながら答える。


「春ってなんかうまいもの多いし、あったかくなるからさ。すきなんだよね、春。」


そんなことを突然荒木が言い出したものだから、どういう反応をしてよいかわからず、とりあえず「そうだな。」と返事を返す。


「ということで、コンビニいかね?」


「は?いままで話してた春の話はもういいのか?」


俺は意味がわからずそう荒木に言うと荒木は


「なんか春っておいしいもの多いって話したらおなかすいちゃって。近くのコンビニになんか売ってたっけ。」


「お前らしいよ。・・・確か、ひなあられとかイチゴ大福とかが売ってたと思う。」


「じゃさっそくいこっか。」


そういってさっとたち薄着のまま部屋を出て行く。


「おい、荒木薄着のまんまでいいのか?」


と聞くと荒木はわらいながら


「なんか傑母ちゃんみたいだな。大丈夫だよ。もう寒くないし。あったけーし。」


そういい残しさっさと玄関へ向かう。


おれはそんな荒木を追いかけるようにあとへついって言った。


春の匂い


「傑遅い。つか厚着しすぎだろ。」


「だって寒いじゃん。」


「もう寒くないだろ。」



end
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