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□俺だけのメイド 傑荒
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今俺は傑の家にいる。
『誕生日だから、俺んち来ないか?渡したいもんもあるし。』
そう言われたのでワクワクしながらついていった。
だったのだが・・・。
はじめはゲームをやったりして遊んでいたのだが、そのうちゲームに飽きたので傑に
「渡したいもんってなに?」
そう聞くと、傑はにやりと笑いながら「これ」大きめな箱を取り出す。
「服だから着てみろよ。俺今飲み物とケーキ持ってくるから。」
そういい残し部屋を出て行ってしまった。
俺はワクワクしながら箱を開けると、そこには黒と白のメイド服が入っていた。
しかも文化祭に着たときとは比べ物にならないくらいの短い丈のものだった。
さらに探ると、メイド服用のカチューシャと猫耳、フリルのついたハイソックスなど女が着るのでも恥ずかしいような服だった。
「おーい。荒木着てみたか?」
そうドア越しに傑の声が聞こえる。
文句を言ってやろうとドアを開けようとすると、ドアには鍵がかかっていてあかなかった。
「傑!!鍵あけろよ!!こんな服着れるわけないだろ!!」
俺がそういうと傑はこう答えた。
「別に文化祭のときにも着たんだから平気だろ?お前が着るまでケーキと飲み物お預けだからな。」
飲み物はいいとしてもケーキまでお預けになるのはいやだが、メイド服を着る気にもなれなかった。悩んだがやっぱり着ることができないので
「メイド服着るくらいなら別にケーキいらねーし。つか鍵開けろよ!!」
「はぁ〜だから着るって言うまであけないっていってるだろ?別に文化祭でも着たんだし恥ずかしがることもないし。」
確かに文化祭でも着たのだが、やはりこれくらいになってくるとまた別物で。
でも傑本人は着るまで絶対にあけないつもりだろう。もういっそうのこと着ちゃおうかな?そう思えてきた。
傑は一度言ったことは何があっても曲げないし、絶対にやりぬきと通すようなやつだ。メイド服を着ればケーキも食べられるし、この部屋からも開放されるのだからも着てしまおうと決意し、傑に知らせる。
「傑、着る代わりにちゃんとケーキ俺に食わせろよ。ホントはいやだけどやってやるんだから、お前の分のケーキも少しよせよな。」
「ああ。わかった。」
そう傑の返事を聞くと、おれはきがえにとりかかった。