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□放課後ドライブ 岩荒
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いつもの場所、いつもの時刻。
いつもとおなじように君は人通りの少ない裏口で僕がくるのを待っている。
そしてキョロキョロと周りを見渡し僕の車を見つけるなり嬉しそうに微笑みながらこちらへと向かってくる。
そんな姿さえも愛おしくてしょうがない。
君が向かってくるなり、僕は車からおりわざわざ彼が入りやすいよう車のドアを開ける。
そうすると彼は
「サンキュー岩城ちゃん」
とニコッと笑い、御礼を言った。
そんな風に笑顔を見せられたら我慢出来なくなる…
そういう気持ちをぐっと我慢し、自分も車にのる。
車の中ではくだらない話をしたり、、サッカーのことについて話したりとさまざなことを話す。
そして荒木くんから要望があればいろんな場所へ行ったりもする。
まるで友達と遊んでいるような感覚なのだろう。
だが、違うことが二つある。僕と彼の関係は教師と生徒でありそれと同時に恋人同士という関係でもあるということ。
だからそんな友達同士でやらないようなこともやったりする。
その証拠に帰り際、荒木くんの家の近くに車を停めると僕達はきまってキスをする。
キスの長さは日によって違うが、いつも顔を真っ赤にしてこちらを見ず
「バイバイ」
とだけいい残して帰る。
ほら今日もそうだ。
家が近くなったので車を停める。
「荒木くん?こっち見て頂けませんか?」
僕がそういうと顔を赤くしながら素直にこちらを向く。
真正面から見ることができないのか、少々上目遣い気味でこちらを見つめる。
そんなことをされたからにはもう我慢できないってなもんで。
片手を彼の肩に置き、もうかたっぽの手で腕をつかみ逃げられないようにする。
荒木くん自身まだ心の準備ができていなかったらしく目を丸くしながら必死に逃げようとするが、しっかり捕まえているため逃げられない。
「んっ・・・やぁ・・・いわきちゃ・・・。」
必死に抵抗するがそれは逆に相手を煽るだけで、どんどん荒木くんの力は抜けていき、目もトロンとしてきて表情もとてもエロい。
「やぁあ・・ふっあ・・・んぁ」
二人の唾液が混ざり、卑猥な音が車内に響く。
二人きりとはいえど、そんな卑猥な音が自分の耳に入ってくるのがいやなのかまた弱弱しくではあるが抵抗し始める。
そろそろお互いの息もつらくなってくる頃だしもう夜遅いので唇を離すと、息の荒くなった荒木くんが俯きながら
「なんでいきなり・・・」
息が荒くなりすぎて声を発するのも大変そうな荒木くんを見ながら僕は
「さっきから荒木くん可愛すぎるんですよ。あんまり誘わないでください。我慢はあまり得意じゃないので・・・」
と僕が苦笑いをすると荒木は「ばか。誘ってなんかないし。」
そうつぶやき、逃げるようにして家へ走っていってしまった。
end