ぶん

□ハッピー四月馬鹿
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「日本、俺だ。」


「あっはい。ちょっと待ってください。」


そう言って日本式のドアをガラガラとあけると、そこには俺の会いたかった恋人が出てくる。


実は昨日の夜遅くに連絡が来て、日本の家に来たのだ。滅多に日本から何かを誘うことはなく、すごく珍しいが故に今日は言っていた仕事を全部昨日のうちに終わらせてきたのだ。


「こんにちは、イギリスさん。中へ入ってください。」


そう言われ案内されたところでくつろいでいると日本が「お茶とお菓子を持ってくる。」といい残し部屋には俺一人になった。


しばらくして、戻ってきた日本と少しの間くつろいでいると、日本が俺の肩にあたまをのっける。


「私今すごく不幸せです。」



「ああ、おれも・・・って・・・!?」


今のが聞き間違いでなければ、確実に今日本は不幸せと言ったはず・・・。どうしよう。今の言葉に混乱しすぎて頭がうまく回らない。なんで、日本は俺のこと嫌いなんだ・・・?


すると、日本は追い打ちをかけるかのようにして俺に話しかける。



「だって、そうでしょう?裸エプロンなんかしてる変態だし、全然素直じゃないし、その挙句まるで核兵器のような危険物を手料理して平気で人に渡す。そんな人と一緒にいるんですよ?楽しいわけないじゃないですか。」



と満面の笑みでいってくる。でも、その笑顔は冷たくてまるで今までの日本が嘘のようなそんな笑顔



ああ。確かに日本の言うとおりだ。でも・・・でもっ・・!!


と心の中で必死言い訳していると、そんな俺を察したのかクスクスと笑いながらまた微笑みかける。



「なんてね。嘘ですよ。」



「っへ?嘘?」



「ええ。アメリカさんにエイプリルフールとやらを教えていただき、ちょっとやってみたいなと思いましてイギリスさんを驚かそうと思ったんです。大成功ですね。」



「日本の馬鹿ぁ!!!」


俺はそう言って日本に抱きつく。


「本気にしちゃったじゃないか・・・ばかぁ・・・」



と耳元で俺がつぶやくと日本はニコニコしながら「すみません」と謝る。



「それに」



「?」


「それに私は、イギリスさんを嫌いになったりなんてしませんよ?変態のところも料理が上手でないところも紳士的なところも素直になれないところも全部大好きですから。」



やばい・・・。涙でそう。


そう思ったが、それは行動には起こさず心にしまっておきそれを隠すようにして日本をさらに強く抱きしめる。


「俺もだ日本・・・。日本の全部が大好きだ。」



ハッピー四月馬鹿



「(//日本可愛いなぁもう)」「(//イギリスさんかっこよすぎます)」



end

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