ぶん
□1000hit記念企画第6段
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「なんで怒ってんだよ。おい、飛鳥」
「別に怒ってない。」
ここは俺の部屋。
なぜか、さっきから飛鳥が怒っている。
理由は分からないし、さっきからずっと怒ってないって言ってはいるがさっきからあからさまに不機嫌なのである。
「じゃあなんでさっきから機嫌がわりぃんだよ・・。なんでもねーならそんな態度とんなよ。」
こんなことがずっと続いてることもあって俺も苛々してきてしまいつい口調が荒くなってしまう。
「うるさい。それに態度だっていつもと変わらないだろ。」
確かに飛鳥はそんなに表情が変わっても分かりにくいし、態度だってそんなに変わらないけど長年一緒にいるんだからわかないわけがない。
「いや、違うな。俺がなんかしたならはっきりそう言えよ。」
「だって・・・」
飛鳥が何か言ったみたいだったけどあまりにも小さい声で聞き取れなかったので「え?」と聞き返すと
「だからぁ・・・タカがさっきから女の子話ばっかするから・・。」
小声ではあったが今度ははっきりと聞こえた。
思い返してみると、確かに俺はさっきからクラスの女子の話をしてたけど飛鳥は本を読んでたし、しかも返事だって「うん」とか「ああ」とか言わないもんだからてっきり聞いてないのかと思っていた。
愛しい君からの可愛い嫉妬
「お前でも嫉妬とかするんだな」「嫉妬なんかしてない!!」