ぶん

□こいまじない
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こいまじない


今クラスの女子の間ではやっているおまじない。


まじないと言ってもすごく簡単なものばかりで、赤い紙に好きな人の名前をかいて持っておくと席が隣になれるとかそういうもの。


いわば恋のおまじないと言ったところ。


そんな恋のおまじないを教えてもらいたくもないのに、延々と話されやり方まできっちり教えて。俺にどうしろというのだ。


そんなことを考えながら、必死に俺におまじないを教える女子に笑顔を向ける。


そうすれば満足したのか、席に戻り次の授業の支度をする。


そんな姿を見て、自分も支度をする。


次の時間は・・・数学。


授業中、無駄に長い教師の話を聞きながらこんな暇な授業いらねぇだろなんて考える。


そんなことを考えているとふと前の休み時間に教わったこいまじないを思い出す。


暇つぶしにでもやってみようと、やってみる。


だが1つ問題が。相手をどうしようということ。女子で別に好きな相手なんかいない。でも・・・。


1人気になる相手が。その相手は俺の二個上で優しい一生とどかないひと。


届かないなんてわかりきっているし、興味本位でその相手のことを考えながらおまじないをやる。


そのおまじないは、好きな相手にほめられるというもの。


教えられたとおり、おまじないを実行し、特に何事もなく授業も終了。
やっと部活だと思う頃にはすっかりおまじないのことなんて忘れていた。


少しはやめに部室へいけば、そこには気になる相手の姿。


「はやいな、タク。」


「えっと・・・急いできたんで・・・」


緊張してうまくしゃべれない俺に対して柔らかい笑みを浮かべ、俺の頭をえらいえらいとなでる飛鳥さん。


「その調子でな。」


そういって、部室をあとにする飛鳥さん。


こいまじない


まさか本当に褒められるなんて。



end



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恋のおまじないネタでした。
なんか蝦夷は飛鳥さん以外の人にはめちゃめちゃ腹黒くなってるのが好きです。
で、飛鳥さんの前に行くとピュアピュア少年になるといい。
そんな蝦夷が私の理想の蝦夷です。←

飛鳥さんは鈍感なのでもちろん蝦夷の気持ちには気づきません。
むしろ犬みたいとか思ってるんですよ。
だからなでなでしたくなるんだよ、蝦夷の頭を←
蝦飛がだいすきだったりします。


ではこんなところまで読んでいただきありがとうございます。


8・25
マリも

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