エリア2

□友達以上恋人未満の相方
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「なんかさぁ、さいきんふえたよなぁ」


昼飯のパンを片手にそう呟くマコ。


「何が?」


そうきく荒木の頭には、はてなマークが浮かんでいる。


マコは荒木にあきれながらも教室の窓からグランドを眺めながら言う。


「つきあってるやつ。最近おおくね?」


「あ〜確かにね。ぜんぜん気にしなかったからな・・・」


「まぁ荒木らしいっちゃらしいけどな」


マコがそう言うと荒木はあははと笑みを浮かべ食事を再開する。


「やっぱり夏休みちけぇからかな」


昼飯のパンを口にほおばりながら言う。荒木もパンをほおばりながらマコの言葉
に返事をする。


「そうじゃね?」


「荒木は?」


「あぁ?」


「だから荒木は、かのじょとかつくんねぇの?おまえもてるじゃん。」


ふとおもった疑問。荒木の性格上女に興味がないようには思えない。それに太っ
てさえいなければコイツはもてる。


「あー。別に女に興味がないわけじゃないんだけどさ、今サッカーしてる方が楽
しいし。おまえもいんじゃん。」


「は?俺?」


荒木のとんちんかんな答えに疑問を覚え、聞き返す。


「うん。だっておまえ以上にいいパートナーなんていねぇしな。お笑いもできて
サッカーもできて。なんかもう親友って言うより家族に近いし。」


「なんか、うれしいこと言ってくれんな。」


「んだよ。おまえだってそう思ってんだろ?」


本当はもっと別の感情で好きなんだけど。今はこれでも俺にとってみたら十分幸
せだから


「当たり前だろ。」


「さすが俺の相方だな!!」


友達以上恋人未満の相方


「ところでマコは?」


「えっ?」


「だから何で彼女つくんねぇの?」


「それは…」


おまえがいるから。なんてね


end

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