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□言わなきゃよかった
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早朝5時
ここは、合宿所の傑と俺の部屋。
もともともう1人いたはずだったのだが、他の部屋へ行ってしまい、そのことをいいこと傑に半ば強制的に襲われた。←
そのせいで俺は腰が痛いって言うのに、傑の野郎は俺の隣ですやすやと眠ってやがる。ホントに憎たらしい奴。
まだ朝早いこともあり、物音もせずしんとしていた。
寝ようとも思ったが眼も覚めてしまい結局起きることにした。
顔を洗い、布団をかたずける。
当然合宿所にはテレビなんてものはないので、凄く暇になった。
時計をみるとまだ5時半。
皆練習で疲れきっているので多分起きている人はいないだろう。
どうしようかと悩んでいると後ろから声がする。
「・・・・竜一・・・」
思わず後ろを振り向くと、傑がこちらを向きながら眠っていた。
「なんだ・・・寝言かよ・・・。」
そうつぶやき、傑の顔じっと眺める。整った顔立ちをしていて男の俺からみてもすごくかっこいい。
「口開けばずっとサッカーのことばっかり だし、俺のことすぐ苛めるし、すぐ盛る し。
ずっとしゃべらなきゃいいのに」
俺がそうそっとつぶやくと、いきなり傑がムクッと起き上がり
「我慢してけどもう限界・・・。」
「なっお前起きてたのかよ!?いつから・・・」
俺がそう問うと平然とした顔で
「「なんだ・・・寝言かよ・・・。」って言ってるとこくらいかな?」
「初めからじゃねぇか!!」
自分がいったこととはいえ、聞かれていると思うとすごくはずかしい。
「ところで、さっきあんなに文句いったんだから覚悟してるんだろうな。」
傑がニコッとしながらそういうと俺は背筋がぞっとした。
「俺はすぐ盛るらしいからな。それに悪口をいうようなやつはお仕置きしなきゃだしな。」
あぁあんなこというんじゃなかった。
end
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