作品集

□school&
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【school&】不知火×みっちゃん


放課後の帰路。今ヒマ?、とセフレにメールを送る。送信ボタンを押したすぐにケータイはスラックスの後ろポケットに突っ込んだ。返信待ち。4人の女に送ったから、1人くらいからは良い返事が貰えるはずだ。

〜〜♪〜〜♪♪

ポケット内で聞き覚えのある音楽と機械的な振動が、メール受信を知らせた。ケータイを開く前に、またメールが来た。

「ナツミとユミちゃん・・・」

2人のメールを読んでる途中に、もう2件。

「えー・・・あ、そっか」

4人とも、返事はノー。今は後期試験勉強期間。なんだかんだ言って、進路を決定付けるこの後期試験は皆落としたくないのだ。遊んでくれる相手が居ない事と、進路先の危うさが目の前に迫ってきてる今、勉強せねば。

「っても、ダリぃしな」

とにかく英語がすこぶる悪い。他はまあまあ出来がよろしく、本気を出せば平均点より4、5点高い点を叩き出せる。しかし、その功績を英語が足を引っ張る状態。

「英語なー・・・文法が・・・ちげぇ、単語が・・・」

あーだこーだ。ブツブツ言いながら下を向いて歩いていた。スニーカーに小石やら空き缶が当たった。

カツン、カツン、

ガッ

「いでっ」

鈍い音は、靴に何かが当たった音ではない。誰かと正面衝突した音だった。幸いに身長差があったので、誰かの胸に顔をぶつけた程度だった。

「あー、ゴメンねー」

恐る恐る上を向いて、確認。

「あれ?」

見覚えがある。我が校のバスケ部のレギュラー。確か、『不知火』と云う名字の奴。

「・・・っと、ふしか?」
「しらぬい、って読むんだ」

脳の皺がまた1本増えました。不知火、しらぬい、と。

「あれ、不知火、部活は?」
「試験前はどこも無い」

成る程。通りで校内チャリ置き場がすっからかんなわけだ。いつもなら運動部員のチャリがひしめき合ってるのに。

「そっか、そっか」

と、ここで話が尽きる筈は無い。なんて言ったって、2年生同士。話の最後の質問は、これで決まっている。
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