新幹線でGO

□お出かけしましょ(北陸&山陽)
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「うっうぅん…今何時…」

山陽は、側にあった目覚ましに手を伸ばす。
そして、一気に覚醒する。

「やべっ。北陸と約束…って、うわっ!」

起き上がった瞬間、横には約束した相手が眠っている。

「なっ、なっ、えっと…どういう…」

危うく止まるのではないかというほど、バクバクと動悸を刻む胸元を抑え、状況を考える。

「…昨日は一緒に寝てくれとは来なかったよな…。て事は朝俺の知らないうちに…」
「うぅぅん。山陽せんぱい…」
「えっ…」
「僕…連れていってくださいね…」

どうやら長野(幼い時)の夢を見ているようだ。

「ったく…」

先日自分をデートに誘った人間とは思えない程、幼い寝顔。
山陽は、軽く開く唇にそっと口づけを落とす。

「うぅぅん…」

ゆっくり瞳を開ける北陸。

「どこに連れていって欲しいんだ?」

優しく微笑む山陽。

「…何処でも良いです。一緒に行けるなら…」

北陸も軽く微笑んで見せる。

「じゃぁ、先ずは…」

ベッドから下りる山陽はパジャマの裾を引かれ振り返る。

「山陽先輩…」
「うん?」
「ごめんなさい…」

起き上がると勝手に入った事を詫びる。

「気にするな。それに…」

くしゃ。っと北陸の頭を撫でると、耳元まで顔を近づける。

「…」

耳まで紅く染める北陸。

「じゃ、もう少し寝てて良いからな」

それだけ告げるとキッチンへ行ってしまった。

「もう…」

北陸は、枕に顔を埋める。

ーお前だったら何時でも大歓迎だ。

「期待させて…」

北陸は、まだまだ山陽には勝てないと溜息を吐いた。


終わり


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