バーボン

□月に隠れて手軽な殺人
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「悔い改めよ」
三度この言葉を拒んだドン・ジョバンニは、地獄へと堕ちるでしょう。






「……っ」

寝苦しさで目が覚めた。
起き上がると、腹部に強い痛みが走る。

「った…」
「まだ起き上がってはいけませんよ」
「クリス……」
「傷は安静にしていれば2、3日で塞がると。思っていたより自己治癒能力は残っているようですね」
「……そうね。でも、血が止まらなかったのは焦ったな」
「無理をするなと何度言えばわかるんです」

咎めるようなその口調に、返す言葉もない。今回は全面的に自分が悪かった。

「不慮の事故に近いんだけど」
「いい加減にしないと、監禁しますよ」
「……それは、嫌だなあ」

やりかねないから怖い。

「ねえ、そう言えば、あなたアレイストのこと、どうしてわかったの?」
「アレイスト?」
「帰り際にあなたが絡んだ、AB型よ」
「ああ……」
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