別main◇

□秋最短編
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シュージンに好きと言われた。
僕が入院した時もシュージンは一番に心配してくれて。
そんな事が僕は嬉しくて仕方なかった。


そりゃあ、夜中の病院で漫画書いてる所に…電話でこんな事言われたら。

「付き合ってくれ、これは漫画家とかそういう事じゃない。」
流石の僕も驚いたけど。

そう言われてこくんと頷く事しか僕には出来なかった。

それはただ、僕が素直に中々なれなくて…でもシュージンの事大好きだから。


好きっていう言葉を伝えたかった。

でも、言うとしたら…仕事場で二人きりの時しかないと思うけど…。


「サイコー、次どんな内容が良いと思う?」


「えっと…ん―…?シュージンさ、話変わるけど…。」


「ん、?」


「す…っ―…や、やっぱりなんでもないです、…」

たった二言なのに言えない自分はヘタレだと思う。もはや臆病としか言えない。


「な、なんだよ…それ…言いかけて終わりって…!サイコーくん、そういうのはちゃんと最後まで言っておくべきだ、」

シュージンはもはや物語を考えることよりも僕の言いかけた言葉が気になって仕方ないようだった。


「言いたくない、言えない。」
首をぶんぶんと振る。


が…シュージンと俺は机を挟んでの向かい合わせのような状態になってしまった。

「シュージン…えっと…」

あわあわと焦る僕の姿を見て、シュージンは何か察したのか、すぐにぎゅっと抱きしめた。

「で、何が言いたかったわけ?」

「シュージンの事、好きだって…言いたかった。だってさ、俺達付き合っているけど、ちゃんと自分の口から『好きだ』って言えなかったし…」


「そ、それをわざわざ…?」

「な、!!こ、これでもすごいどういうタイミングで言おうとか考えたり…色々悩んだってのに。」

「サイコー、何でそんなに可愛いの?」
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