■peace■
思いついたこと。切れ端
◆no title
痛みは感じない
ただ、腕から液体の滴る感覚が気持ち悪い。もう半分程は乾いているが
側に転がった死体達は、肉片を飛び散らせ既に変色し始めていた。何の感慨も沸かないが
オレンジの夕焼けが眩しい
通り抜ける風が火照る体を冷やしていく
先程から腕に感覚が無い。神経がイかれたか
骨は大丈夫だろう…多分
少し、頭がクラクラする。血を流しすぎたか。情けない
気を集め、飛ぼうとして気付いた
無意識に、戻ろうとする場所は何時からそれが当たり前になった?
血にまみれ死臭を纏い、戦いの余韻を残した体で向かう先は、戦場でもメディカルマシーンの中でも無い
寧ろ最もそれとは無縁の場所
この傷を見て、また女は騒ぐのだろう
自らの真っ白な指を赤に染めて、手当てだ治療だ、あんたは大馬鹿だと甲高く喚くんだろう
耳と頭に響くその声を思い出して憂鬱になった。しかし、厭な訳ではない
ふわりと飛び上がり、行くべき場所へ
神に祈る気など到底ないがせめて、自分の纏う空気が少しでも入り込まぬように とだけ
願って、速度を上げた
2010/03/17(Wed) 21:27
◆no title
どうしてそんなに寂しそうなの
知っているんでしょう、本当は
頭の良い貴方だもの
其処に、辿り着けない事くらい
彼に、追い付かないことくらい
思う侭に生きて
傷だらけの腕を上げる事が出来なくても良い
抱きしめてキスをしてあげる
たくさんの愛をあげる
私にはそれしか出来ない
けれど
私にはそれが出来るから
2010/03/17(Wed) 00:01
◆no title
愛してるよ
君が大切だ
ずっと一緒に居よう
絶対に離さない
愛してる
愛してる
愛してる
その言葉達は甘い呪文
綺麗に飾られた宝箱
けれど其此に有った真実に、気付かない訳は無いじゃない
開いてしまった距離に空虚と闇
愛は幻想だと笑って、そっと泣いた
強くなることが正しいのだと
正しい事が良いことなのだと
結局、飛び込む勇気は無くて
そんな空っぽの私の前に現れて、貴方がくれたのは、飾り付けられた愛や優しさなんかじゃない
目眩のするような、焦燥
いつしか呼吸をするのと同じ様に貴方を想った
私の名を呼ぶ声、髪を撫でる指、射抜く視線。全てが狂おしい程に、繋がっていく
歪な形の、それでも確かに揺らがない物
常に前を見据えた貴方の中に、私が在る
それだけで、良いの
いつかこの手を離す時が来るなら、私を全て忘れてこの手の届かぬ所へ
この想いを伝える言葉を私は知らないけれど、どうか判って
2010/03/16(Tue) 23:45
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