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□本編
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食堂入っていざ昼飯!
注文の仕方は食券を買って受け付けに渡すらしいんだけど、いくら探しても券売機に金入れる所がない…あれ?
「なぁ浅野、これどーやって買うの?」
「あ、そっか…えっと生徒手帳にカードが入ってなかった?」
「生徒手帳って…これか」
昨日じいちゃんに渡されて、ポッケに入れたまんまだったそれを開くと、赤と金のラインが入ってて、俺の名前が印刷されてるカードが挟まってた。
「浅野ーこれか?」
「そうそう、これ…」
カードを浅野に渡すと、浅野はカードを見て固まってしまった。
あれ、違うカードだったのかな。
聞こうと思ったら急に手を掴まれて、隅の方の席に座らされた。
「ど、どうしたんだよ? カード違かったのか?」
「とりあえず飯食いながら話そう、日替わりでいい?」
「んまぁ…なんでもいいけど」
そういうと、紫音と吉岡が買ってくると行ってしまった。
もう俺には何がなんだか。浅野はなんか深刻な顔してて声掛けられそうにねぇし。
何がいけなかったのかなー。
どうしようかと悩んでいたら、紫音と吉岡が4人分の飯を持って帰ってきた。
早っ!!!
とりあえず、みんな席に着いていただきます。今日の日替わりランチはおろしハンバーグだった。やべぇ超うまい。
半分くらい食べた所で、浅野がさっきの話をこっそり説明してくれた。
なんか、カードに入ってるラインが色々意味あるらしくて、赤は学年色で2年は黄色、3年は青のラインが入ってるんだって。
普通の学生は学年色の1本だけ。
生徒会役員になると銀が入るらしい。
そんでもって、俺のカードに入ってた金なんだけど…
「新木って、苗字からして理事長と学園長の血縁者だろ」
「うん、じいちゃんと兄貴…なんでわかんの!?」
「この金のラインは、学園の経営関係者に入るんだよ、つまりは教員とかその血縁者とか」
「へー、それに問題あんのか?」
「大ありだよー緋が理事長の孫ってバレちゃったら、色々目付けられちゃうからね」
「へぇー?」
なんか、話を聞くとこのカードって鍵とかにもなってるらしくて、カードのグレードで開けられる部屋が違うらしい。
とりあえず金グレードはすごいらしい。
だから金の入ったカード持ってる奴が狙われるらしい。
らしいばっかだけど…本当なのかな。
てか兄貴もじじいも、そんな事言ってなかったし!
まぁとりあえず、万が一を考えてカードを一般のと同じにしてもらう様に頼んで、カード出来るまでは浅野と行動をすることになった。
浅野って本当にイイヤツだなー。
解決する方法を決めたところで昼飯再開。
このハンバーグまじでうまい。
そこらのレストランなんかより、全然うまいと思う!
なんか、俺の考えてた学食のイメージって安い早い上手い! みたいな…駅にある立ち食いそば的イメージだったから、こんなレストランで毎日飯食えるとか嬉しすぎる!
黙々と飯を食ってると、吉岡に「うまそうに食うな」って呟かれた。
それを聞いた浅野と紫音がくすくす笑う。
な、なんだよ飯がうまいんだから仕方ねぇだろ!
この時の俺は出来たばっかりの友達が嬉しくて、まさかあんな事になるなんて、これっぽっちも思ってなかった。
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