扉を開けた瞬間、飛び込んできた姿に心臓が跳ねた。周りと同じ制服に身を包んでいたって、すぐにわかる。いつだって真っ直ぐに伸ばされた背中を、誰かと見間違えたりなんて、しない。ずっと、その後ろ姿を見ていたから――。境界線上の君。