Toccata

□純心(じゅんしん)
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ふぅ〜今日何度目かのため息…



別に子供じゃないんだから1人で留守番ぐらい出来るのに、先週家族で食事に行って偶然会った西園寺のおじさん



両親が一週間海外に行く話をしたら1人で留守番なんて寂しいだろって西園寺家に招待してくれたけど…



気が進まない別に西園寺家の人は良い人ばかりで何が嫌って事じゃなくって問題は幼馴染の双子の兄?雅季…否、今は雅姫か?



小学校を卒業して突然の出来事…



ずっと男で居るのが辛かったと言って女の子になった、この事を知ってるのは俺と西園寺家の人だけ、学園では成績優秀、生徒会長もやっている、ごく普通の女の子だけど


同じ生徒会室にいると感じる熱い視線、それが時々恐くって今も西園寺家に行くのを躊躇うって言っても、もう玄関の前だけど重い気持でインターホンを押すと御堂さんが出迎えてくれた



「巧様、お久しぶりですね、すいませんお迎えに伺いませんで」



「否、別に構わないよ」


「では、お荷物をお預かり致します」



そう言ってニッコリ微笑み俺の荷物の手をかけ部屋に案内しようとした時、不意に声をかけられた


「巧、久しぶり」



白いブラウスにフレアのミニのスカートを着た雅姫、階段の上から声をかけられた



「ああ、雅姫久しぶり」


階段から下りてくると要さんが持とうした俺の荷物を雅姫が持つ



「雅姫様?」



「要さん、巧は僕の部屋に泊まって貰うから」


「えっ!」



俺は思わず声を上げた



「巧、僕と一緒に寝るの嫌?」



そんな悲しそうな顔で俺を見るなよ断れないだろ


「否…そんな事無いよ」


「そう、じゃ行こう」



「雅姫、俺が荷物持つよ…女の子に重いもの持たせられないだろ」



俺は自分の荷物を持って雅姫の部屋に入る






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