駄文

□大事なお隣りさん
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私、渦巻ナルト。
セーラー服が似合う中学一年生だってば!(自画自賛)

兄弟とかはいないけど、隣に住んでる3歳年上のサスケ兄ちゃんは本当のお兄ちゃんみたいな人。
小さい頃から可愛がってくれてるんだ。

このサスケ兄ちゃんは外見はかなりカッコイイから目茶苦茶モテる。
けど内面が凄くクールだから、女の子だろうと容赦ない。
中学の時に振った女の子は数知れず。
高校生になった今も相変わらずな毎日みたいで、いっつも疲れたってボヤいてる。

アタシも一応女の子だけど?って聞いた事あるけど、お前は部類が違うからって言われた。

頭がいい人の言うことは難しくってよく解らないってば。
まぁ多分家族と同じって事かな?




『大事なお隣りさん』





「サスケ兄ちゃ〜ん。数学教えてってばぁ。」

ナルトの部屋の窓の真向かいはサスケの部屋の窓。
家が隣接しいてる為、目と鼻の先って言っても良いくらい距離がない。
だからちょくちょく窓越しで勉強を教えて貰ったりしている。

「また赤点でも取ったか?」
「赤じゃない!…けどそれに近い。」
「懲りない奴だな。」
「いや、あれは先生が悪いんだってば!教え方が上手くないもん!」
「人のせいにすんな。」
「だってサスケ兄ちゃんの教え方は凄く解りやすいってばよ?絶対先生に問題有りだってば。」

ふて腐れて頬を膨らますナルトにサスケは顔を緩ませる。

「…ったく仕方ないな。」
「エヘッ。ありがとサスケ兄ちゃん!」

窓から窓へと伝い、サスケはナルトの部屋に入る。

「この問題だってば。」
「…お前こんな簡単な物が理解出来ないのか?」
「どーもスイマセン!じゃあ理解出来るように詳しく教えてよね。」
「いいか、ここはな…」

椅子に座るナルトの後ろから手を伸ばし問題を指差しながら説明を始めた。
ナルトの長く二つに結われた髪から、甘い香が漂う。
説明しながらサスケはナルトをチラと盗み見る。
真剣に話を聞いているナルトの横顔は、幼いながらも女性らしさが幾分か出て来て、白く細いうなじにも艶がある。


大きくなったな…


サスケは目を細め、ふと思い出していた。

小学4年の春、入学したばかりのナルトと初めて出会った。
隣に女の子がいるというのは知っていたが、面と向かって会った事がなく。
迎えに行った玄関先で受けた衝撃は今でも忘れられない。

まるでフランス人形のような綺麗な瞳に髪の色と陶器の様に白い肌。
自分に向けニッコリと笑うナルトに瞬く間に恋をしてしまった。

これからは自分がナルトを守っていく。

その時固めた決意は今もずっと続いている。
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