稲妻1

□こーいーしちゃったんだ
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こーいーしちゃったんだ



『剣城の事が好きなんだ』


 そう彼……松風天馬から剣城京介が告げられたのはかれこれ二週間ほど前のことだ。

 ちょっと気の許せる仲間。

 そんなカテゴリーに収まっていた天馬の存在はその日から剣城の全てのカテゴリーから弾き出され、剣城は酷く混乱した。

 それから一週間後。

 剣城は天馬を呼び出し、事の次第を話した。


『お前の所為で何も手につかないんだけどどうしてくれるんだよ』

『本当に?』

『……なんで嬉しがるんだよ、キモ』

『だってさぁ、それって、剣城が俺のこと意識してくれてるって事でしょ?

 俺は剣城の事好きだし、剣城の言うカテゴリーから俺が出てるんだったら、それは俺的にはたった一人が入れるカテゴリーに入りたいから』

『意味がわからない』

『……剣城の、恋人ってカテゴリー』


 気恥ずかしくなったのか視線を逸らしてぼそぼそと答えた天馬に、剣城はかえって冷静になって。

 そうしたら、すとんと腑に落ちた。


『お前がいないと俺が痛いんだ。どうにかしろ、松風』
















 そして今に至る。

 休憩のたびに二人分のドリンクを持って駆けてくる天馬は彼の目から見ても微笑ましいし、それが自分に向かっていることを思うと赤面する。


「剣城ーっ、お待たせっ」

「遅い。あーこれ、ブドウ糖飴やる」

「あっ、これ美味しいって聞いたことある」

「部活中だしブドウ糖だし丁度良いだろ。

 ……ラスイチだから、心して食え」

「わー、剣城ありがとう!!」


 にっこりと笑う天馬は今の剣城からすると殺人兵器級である。

 赤くなる頬を押さえるようにドリンクを勢いよく飲み干し、天馬を見ないようにと努めて視線を逸らすと狩谷がニヤニヤと笑っていた。


「君も十分微笑ましいけどね。

 天馬くんの為に飴残しておくとかいじらしいじゃん」

「…うるさい。お前こそ、霧野先輩とはどうしてんだよ」

「べっつになんにもねぇってのー。ナニカンチガイしてたんですかー?」

「剣城っ、こっちでタクティクス練習しよ!」

「え、あぁ」


 彼を引っ張り天馬はグラウンドの端へ。

 狩谷が口元を歪めて見送った。


「あのな、松風。今はまだ休憩中で」

「天馬!!」

「は」

「呼ばないと色々するつもりだからよろしく!!」

「え、やだ」

「剣城ー」

「だったらお前も俺のこと京介って呼べば良いだろ。

 俺だけ不公平は嫌だ」


 だが端とはいえそんな会話は他のメンバーに筒抜けで。





「………リア充爆発しろ」




 狩谷はそう言って唇をかんだ。

















▼スマイルメーカー及び自爆スイッチ


















あれ、イチャデレのはずだったんだが……?
オチが狩谷とか ど う い う こ と 。
あれです、敗因はアンケ開始後に出てきた狩谷君の可愛さです。イナGO!は彼と剣城がいれば何も言うことはない←
飴玉ネタがデレということで一つ、お願いします。

お好きなようにコピペしてお持ち帰りくださいませ。

ありがとう御座いました。

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