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DRRR!! SS 臨甘


※甘楽が臨也から分離して実世界に生まれ出ちゃったよー!! な短編。ある意味臨臨♀小説。だいぶカオスで尻切れトンボ。
 DRRR×10関係ない。あ、10巻発売おめでとうございます!!



 折原臨也は混乱している!!

 甘楽の攻撃!! 急所に当たったようだ!! 臨也のHPが 100 減った!!

 臨也のターン!! 臨也は現実逃避を使った!! 甘楽に変化は無い!!


「はーい、初めましてこんばんはマスター☆

 電脳世界から現実へこんにちは、甘楽ちゃんでっす」

「………なんで俺はこんなキャラでネカマやってこれたんだろうね。

 ああ、目の前に本気で出てこられると痛い子だよ。まあ、俺自体が痛いのか。

 新羅にも言われたばかりだしね、永遠の厨二病って」

「あれれー? マスター? 何頭抱えてるんですかぁ?

 折角実世界に躍り出て来てみたんですからもっと楽しい反応が見たいなー」

「しかも人間観察の趣味はきっちり受け継いでるんだね?」

「何か問題でも?(キリッ」

「無駄にネト厨なのが腹立たしいね。

 ……で、百歩譲って君が俺のチャット上で使用していた人格甘楽だとして、どうやって現実世界に出てきたわけ?」


 臨也は大きく溜息をつくと、自分が女になったらこんな感じなのであろう、と言った様子のいで立ちの女を事務所に招きいれた。

 コーヒーを手渡す。

 臨也と同じく、きっちり一本半のシュガースティックを溶かした。


「あれですよぅ、あれ!!
 
 トリップみたいな!! どぎゅーん、ぴかぁーっ、あれ、此処何処だ? な展開です!!」

「わかった、帰れ」

「あ、酷いですよぅマスター。

 私だってネットの方が居心地はいいんですから!!!

 帰る方法が分からないんです」

「どぎゅーん、ぴかぁー、で帰ればいいんじゃない?」

「何も考えてくれやしていませんよね?!」


 ぶー、と効果音つきで甘楽は頬を膨らませた。

 臨也は大きく溜息をつき、沈黙する。


「じゃあ、帰れるまで此処に居させてくださいよぅ、マスター」

「だが断る」

「酷い!!」

「だってさ、君が仮に俺だとして、そしたら俺が二人って事でしょ?

 駒を君にいじられかねないし面倒だ」

「そんなことないですよぅ。

 私とマスターの考えはつながっているんです。例えば、今日のお夕飯は蟹鍋にしたいとか!!」

「……」

「寧ろ自分に手助けしてもらえる気分で!! ドドーンと!!」

「…………わかったよ」


 押され弱いのは押し慣れているもののサガである。

 自分自身に押し切られた形で、臨也はしぶしぶと頷いた。


「よろしく、甘楽」

「よろしくお願いします、マスターっ」










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