稲妻2
□Time Limite
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夢主Side
「知ってるんだよ貴方の気持ちは。」
夜の帷に響いた貴方の独白。
観客になれない私は貴方から離れた木陰で佇むばかりだけれど。
「知らないでしょう?私の世界も、貴方だけで構成されてるのに。」
白と黒を追いかける事は好き。
白と黒を仲間たちと共に繋いでいくのも大好き。
けれど貴方と比べたなら、白と黒はとたんに崩れてしまう。
こんなにも好きなのに。
だけど貴方と私は相容れないのね。
貴方はしろ、私は黒。
混じりあう事さえ許されない両極端。
「いっそのこと消えてしまえたら。」
ごめんなさい。
小さくつぶやいた私のザンゲ。
空に巣くった黒い闇がその言葉を飲み込んでしまった。
貴方の白を侵してしまうくらいなら、私なんか存在しなければ良かったのに。
狂っているのは私も同じ。
(だけどそれは昼の光に覆い隠して)
(もうとっくに私の目には貴方だけが映ってる)