□図書委員の特権
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授業が終わって



放課後、私は急いで図書室に向かう…




「あっ」

「図書室の先輩?」



ちょうど図書室のドア辺りで声を掛けられた。



「どなたですか?」

後ろを振り向くとそこにはみんなのアイドル、北原君。



「王子様……」



「王子様……?」


迂闊にも心の声を漏らしてしまう…
何をしているんだろう…
思わず口に手を抑える
顔はきっと真っ赤にほてってるっ




「先輩……おもろいなあ」

彼は微笑んでた…。
笑った顔もかっこいい



「私…面白くなんかないですっ」


「あっそや」

「先輩、おすすめの本ある?」


「へ……?」

「先輩図書委員やし色々知ってそうやもん。」


北原君とこんなに会話するなんて夢にも見なかった。
思わず顔がにやける…


「あっ…私でよければ…」


「良かったわ。」

「先輩の名前何て言うん?」

「えっと桂木涼子です。」

「可愛い名前やなあ」





「涼子先輩よろしゅう」


異性に名前を呼ばれるなんて

しかも北原君に……!




「俺の名前は」



「北原修…………君」


「なんや涼子先輩名前知ってるやん」

「有名だから知ってます」


「なら良かった。」


「ほな行こう」
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