図書室
□▽存在
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瞳を閉じれば
浮かぶ顔
浮かぶあの日の情景
忘れもしない
初めて出会った
あの日の記憶
上級生から絡まれ
いつものように喧嘩
いつもより分が悪いのは
相手の人数が多いから
どれだけやられようが
逃げられなかった
そんな時に出会ったのが
あいつだった
俺なんかより何倍もデカイ図体
上級生達すら見下げる長身
その姿に圧倒され
上級生達は逃げるように走って行った
頭から血を流している俺を
あいつは心配そうな目で見つめていた
不思議だった
出会って間もない奴なのに
こいつは信頼できる
そう感じた
俺が背を預けても
俺の後ろはこいつが守ってくれる
だから
お前も俺に背を預けてくれ
お前の後ろは
何があっても
俺が絶対守るから
今は離れて闘っている
でも
お前の存在は
いつも感じているから
お前が負けるなんて
考えもつかないから
一緒に帰ると
約束したから
俺は安心して闘える