図書室

□★意識を手放す前に
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この幸福を手放したくない


ずっと自分だけのものと信じたい


その存在の名をそっと呼んだ


「…一護」


愛しい…一護


揺さぶる


オレンジの頭が規則正しく揺れる


「…チャド…っ!」


好きで


好きでたまらなくて


次第に深くなっていく背中の爪痕さえ


快感へと変わる


「…一護…」


揺さぶりながら名を呼んだ


…耳元で


「…んっ」


吐息すらも快感と感じ


腕の中の存在は


必死に縋りつく


「…あぁ…っ!」


自分のことだけ


それだけしか考えられないように


責め上げる


何度も


何度も


「…チャドっ!」


他の誰も見るな


ずっと自分だけを


見ていて欲しい


「一護…っ」


絶頂の波に追い上げられ


次第に早くなる


快感を貧る揺れ


「…ぁあぁっ!」


やがて波に呑まれ


証を吐き出す


「…チャド…


すげぇ好きだ…」


意識を手放す前に呟く


無意識なのか


「…俺もだ、一護」


意識を手放す前に


呟きと共に唇を重ねる


愛しい、一護


絶対に放さない
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