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□二人だけの秘密
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吹雪の中、小屋で凍えている君を助けずには居られなかった。




人間の振りをして近付いて。
僕の正体を話したひと月前のあの晩。

僕は、皐月の目の前で任務を遂行した。

僕の本当の姿で、僕の仕事を見せた。




――そう、僕は君を試したんだ






仕事の内容は、良いように言えば悪者退治。悪いように言えばただの殺し。

氷の中で永遠の眠りについたそれを皐月は黙って見つめていた。





「終わったよ」

「…周助くんは、」

「うん?」




君の瞳に戸惑いの色が見えた。
僕は、君を安心させるために微笑んだ。



大丈夫だよ。
今からならまだ君の村に帰れる。

大丈夫。
まだ、君を手放せる。







(そんなわけ、ないのにね)
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