ショートSS
□蛇に睨まれた猫
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「ふぁぁ……っや、やめ…!」
「何で。今エロい声出したくせに」
さっきからしばらくこのやりとりが行われている気がする。と、ぼんやりとした意識の中考えた。
だが、すぐに意識は自分に太い(というか異常)男根をねじ込んでいるアカギさんに行ってしまう。
蛇の化物であるそいつはあろうことか捕食対象物でもある猫の俺を(同じく化物だが)食べずにこんな事ばかりしている。
一応天敵だろ?それに男同士だから子供も産まれない。
とても非生産的だと俺はある日言ったが、アカギさんは首を横に振った。
『俺は非生産的だろうとお前が好きだからお前と交尾紛いのことをする。嫌なら俺を切り裂いてでも逃げればいい。…まぁ、その前に俺がお前を飲み込んでやるけどな』
半ば脅しのような言葉。だけど俺はそれより好きだと言ってくれた事が嬉しくて仕方なかった。
自分も非生産的とか言いながら結局はアカギさんが好きで好きで堪らない訳だ。
…なんて事を考えてたら、アカギさんがニヤリと卑猥すぎる笑みを浮かべたのが見えた。
「ゼロ?何ぼやけて考え事してんだよ。…セックスの最中は俺のことだけ考えろって」
「ひぁ…っ!?や、あ…尻尾は…駄目だって…!」
「無理。…ほら、さっきイったばかりなのにもう勃ってるじゃねえか」
さっきやっとイって少し楽になったのに、また尻尾や自身を扱くように握られたらたまったもんじゃない。
「アカギ…さん……っ!」
媚びるように背後で腰を振る蛇を呼ぶ。すると動きが止まり、入れたまま四つん這いの俺に覆い被さってきた。
「んっ…」
ナカの角度が緩やかにかわって思わず声が出た。
「どうした。ゼロ」
ニヤニヤと相変わらず癪に障る笑みを浮かべながら、アカギさんが舌なめずりする。
「あ、締まった」
「!!」
途端顔を中心に身体が熱くなる。
「舌なめずりしただけで反応するなんて、猫はとんだ淫猥だなぁ」
「ち、違っ……!」
「じゃあなんで締まりが良くなったんだ?」
「あッ………や、」
アカギさんの長くて濡れた蛇の舌が俺の首元や耳を襲う。