ショートSS

□雨の日彼がおじゃまする(前編)
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雨の日彼がおじゃまする






「あの、急に雨が降って…泊まらせてくれませんか…?」

酷い雨の音。
傘を用意してこなかったのは天気予報を信じたから。
まさかここまで予報が外れるとは思っていなかったが、内心運が良かったとも思う。

「別にいいけど」

そう素っ気なく返す赤木も、今日はツキがいいと内心思った。零が見上げ、赤木が見下ろす。するとバチリと目があった。
零がすぐ目線を下げる。すると赤木は笑い、頭を撫でてやった。

(わかりやすい奴だな。)

耳まで赤くする零を軽くからかいながら、赤木はそう思うのであった。
もちろん、口には出さないが。
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