stsk

□未来で一緒になるために
1ページ/3ページ


大切なものほど、いとも簡単にこの掌からこぼれ落ちてしまう。まるで、砂時計の砂がさらさらと落ちていくように。

それを知っていながらもオレは守れなかった。

(……守れたはずなのに)


「くそっ!どうしてこうなるんだよ…!」

思いきり壁を叩いて、やるせない気持ちを打ち消そうとしても、それは消えない。


ずっと守ると決めたのに。想いが通じたあの夜から。大事な一生徒ではなく、大切な彼女として。


守りたい、そう願った。
そして、関係がバレそうになった時に出したオレなりの守る方法。それは、夜久と別れて彼女の傍から離れて距離を置くこと。彼氏としてではなく、彼女の担任教師として接すればいい。そうすることによって、かけられた疑いが消えてくれれば、とオレは思った。
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ