オトメイト

□来世の約束
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 レオナルドとアメリアが無事に再会を果たして数年の月日が過ぎた。
 アメリアの外見はあの頃よりも大人になったが、レオナルドの外見は変わらない。
それは、レオナルド自身もわかっていたことだ。アメリアは生きていて、レオナルドは死神。身体の成長は死んだあの日で止まっているのだから。

「ねえ、アメリア」
「レオ君?」

「僕たまに思うんだ。
もし、僕があの日、毒殺されてなくって……。
うんん、それよりも前。
もし、父さんとの約束をずっと覚えていたら
僕たちは違う出会い方をしていたのかなって。そしたら、アメリアに普通の幸せをあげれたのかもしれない」

「ありがとう。私、レオ君がいればいいって言った。
その気持ちは何年経っても変わらない。
たとえ、レオ君の外見が変わらなくっても。
だって、レオ君は私の隣にずっと居てくれるんでしょ?」

「うん。いるよ。
僕がアメリアをずっと守る。
急にごめん。
アメリアがどんどん綺麗になってくのを見て不安になった」

「え……」

「たとえアメリアが大人になっていっても
アメリアはずっとアメリアなのに」

「レオ君……。
私だって不安な時あるんだからね。
私だけ歳を取っていっていつかそれでレオ君が好きでいてくれるのかなって」

「僕が君を嫌いになるわけないよ。
君はずっと僕の大事な人。
これはずっと変わらない。
……瞳、閉じて」

 レオナルドの言うとおりにアメリアは瞳を閉じるのと同時にレオナルドが唇を重ねてきた。ほんの数秒、触れる程度のキス。

「これは約束のキス。
もし、生まれ変わることが出来たら君を探し出すよ。
……死神の僕にそんなことが出来るかわからないけど」

「ふふ、もしかしたら私が地獄へいく可能性だってあるんじゃない?
シスターの私が死神のレオ君と恋をした天罰として」

 冗談めかして笑うアメリアだが、レオナルドはむっと頬を膨らませる。 

「君と一緒にいられるならどこでもいいし
嬉しいけど、あんなところは嫌。
みんな居て邪魔ばっかりしてきそう。
って、そんなことじゃなくって!
約束、ちゃんと覚えてて。
今度こそ、約束覚えていられるように頑張るから。忘れていたとしても、必ずまた思い出すから」

「うん。
レオ君との大事な約束だもの。
忘れないようにしなきゃね」

「じゃあ、もう一回、キスしていい?」

 返事を口にする代わりにこくり、とアメリアは頷き瞳を再び閉じる。この約束が叶う遠い未来を願って二人は唇を合わせた。



END
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