遙かシリーズ

□クリスマス
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「ねぇ、ヒノエくん」
「どうしたんだい?オレの奥方は。
ここ最近ずっと悩んでいるみたいだったけど?」
と、聞きながらもヒノエはその理由におおよそ検討がついている。
だけれども言わずに知らない振りをする。
「あのね、プレゼント何がいい?」
『プレゼント』とは
この世界でいう『贈り物』のこと。その意味を彼は知っている。
否、教えてもらったことがある。この方が正しいかもしれない。


「プレゼント?」
わからないフリをし、彼女に聞き返す。
――やっぱり、な。
「うん。今日はね、」
あっちの世界では『クリスマス』っていう日なの。と、簡単な説明を望美はする。
「だからね、ヒノエくんに何かあげたいなあ、って思っていたんだけど…」

「望美、それで最近 悩んでいたのかい?」

理由は薄々気づいていたけれど、知らない振りをして望美に問いかける。
ヒノエのその問いに こくり、と望美は頷いた。
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