10周年記念小説(8本)

□『泉光子郎』
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テントモン


君のおかげで


知りたいっていう気持ちがもっと膨らんだ。





お母さんやお父さんと
和解…といえばいいんでしょうか…、うん、和解もできた。





パソコンより大切なものもある。

放り出してでも大切なものがある。

それに気付くこともできた。






君からは色々学んでばかりだね。






《光子郎はん》





その独特な

その声が

僕を支えてくれてたんだよ。







あ、ねぇテントモン。



沢山の友達ができたんです。

まぁ太一さん達との絆ほどじゃないですけど…


でも、何を通して友達ができたと思います?


パソコンなんですよ。



それとパソコン部、建てたんです。

あの冒険で
帰ったら、友達を沢山作りたいって
そう思ってたでしょう?

パソコンをきっかけに…っていうのもありかなと、思いまして。






ねぇ、テントモンどう思います?












「ええんとちゃいます?」















「えぇっ、テントモン?!」


僕は思わず起きてしまった

今のは多分夢…でしたよね

はぁ……なんで起きてしまったんだろう












「光子郎はん」




……………………

「え、テントモン!!」

辺りを見回すがテントモンの姿は見当たらない。

やっぱり幻聴…






「こっちですゎ、光子郎はん」







「え、テントモンどこです?」


やはり辺りを見回しても姿はない。
あるのはパソコン………




パソコン?





「そうか、この中ですね!」



僕は急ぐ気持ちを抑え、震える手でパソコンを開く。



「テントモン!」

《光子郎はん!!》



「どうして…」

《何故だか、わてもわかりまへんゎ。気付いたら…》

「そうですか。………何故でしょうね、ゲンナイさんに聞いてみないと………」

《相変わらず、知りたがりでんなぁ光子郎はん。》




「それにねテントモン、君に話したいことが、沢山あるんですよ」


そう、この何ヶ月会えなかっただけで

話したいことが積もってしまったんですよ?


《ワテもですゎ》


「あ、そういえば…まだ言ってなかったですね」


《?》


とても大切な言葉…












「おかえり、テントモン」








僕たちは戦ってきた


END
1999年
太一がアグモンと会えたあとに他の皆もパートナーに会えてたらなと思って。
 

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