二次創作U

□夏の日
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夏本番。

真壁家昼食の席。

「あ、総士夕飯何が食べたい?」

一騎が訪ねた。

「暑いから何も…」

ここ数日の真夏日で見るからにバテている総士。この家唯一の冷房器具の扇風機
は生暖かい空気をかき混ぜるだけ。

「何が食べたいかって聞いてるんだけど?」

若干凄みを効かせながら一騎は再度尋ねる。

「…素麺」

「昨日食べただろ?」

「蕎麦は」

「それは昨日の昼飯。ボケた?」


「…コーヒー」

「…総士。俺はさ、お前が早くも蒸し暑さにバテ気味なのが心配で少しでも栄養
のある物食べて貰おうって飯作ってるのに何だよそれ」

「いや、そんなつもりでは」

「米がイヤだって言うから麺ばっか作ってるけど、麺も最近残そうとするし、バ
テて元気無いし」

「一騎、悪かった」

「謝らなくて良いよ、どうせ総士は俺の飯なんて食べなくなるんだ!」

「そんなことないから、な?」

「俺は少しでもお前に元気が出るもの食べて欲しいのに」

「解った、食べるようにするから。だから今日は一騎の好きな物を作ってくれ」

「そんなの嘘だ!」

「嘘じゃない」


「…ホントに食べる?」
「勿論だ。」

「嘘つかない?」

「あぁ」

「絶対?」

「…あぁ」


「夕飯、うなぎで良いか?」

「…あぁ」


嫌な予感は的中。

だが期待を含んだ上目遣いで自分を見つめる恋人の姿に反論など出来るわけ無い


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