二次創作

□衝動
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無性に一騎の声が聞きたくなった総士は、
抵抗する身体を後ろから力づくで押さえつけ、
半ば無理やりに着ていたものを脱がせた。
総士を傷つけることを恐れ本気で抵抗しないのを良いことに一騎を襲うのだから、たちが悪い。

「一騎」

抗いも罵声も、部屋中に散らばった衣類もそのままにして
不服そうにそむけた一騎の顔を覗き込むように顎に指を這わせ名を呼ぶと
返事の代わりにぴくりと、身体が反応を返したのが分かった。
強引に持ち込まれた状況下においても、
不本意そうな表情をしていても、
これから与えられる快楽を待ちわびているのか、その身体は震えている。

「おいで、一騎」

そう手を取れば、顔を赤らめ俯きながらも身体を起こし、その身を預けてくる。
総士は一騎が向かい合うように自分の右大腿に座らせ、閉じられることのない甘い
唇を貪り味わうと、
今度は一騎の耳をなぶる。
左手で一騎の中心を強く握り締め。

「一騎。自分だけで、イくんだ」

直接鼓膜に伝わるその熱い吐息と、
中心を強く握られたその衝撃に一騎の全身が大きく震える感触をも楽しげに受けながら総士は残酷な言葉を紡ぐ。

「あっ…!!」

与えられる快感に、体勢を維持できなくなった一騎は
反射的に総士の首にしがみついた。

「俺だけで・・・」

そう与えられた命令を反芻する。
総士の言葉に従う以外一騎に選択肢は無い。

ごくりと唾を飲み覚悟を決める。
そろりと、
体勢を変えたときに一騎の、既に立ち上がった肉棒が互いに挟まれ、
身じろぎするだけでそれが擦られる感触が、
さらに一騎に快感を求めさせ、
本能のままに腰を揺らし密が溢れ出す自身を擦りつける。

「んあっ…はあっ」

総士の片足を膝立ちで跨ぎその太ももに、下腹を擦りつけようと身体を上下さ
せる。

そんな一騎を総士はただにやにやと傍観する。

総士の言葉に従うために必死で
己を解き放つ為に必死で身体を動かす一騎。
しかし、その熱に浮かされながらも物足りない、そんなもどかしさを感じていた。

足りないものは、欲しいものは知れている。

欲しい物は、すぐそこにあるのに・・・。

足りない、足りない・・・
欲しい・・・

悦びに目覚めた一騎の身体が、欲望のままに動く。
震える手に必死で指令を与え、
悶える一騎に反応してすっかり立ち上がっている総士を暴き、
その根元に己の手を添えると一騎は腰を落とし、
半ば無理矢理に己の中へと導いた。
自身の先端からそこへ伝い零れたものが潤滑油の代わりを果たすが、
それでも慣らしていない場所へいきなり侵入を許すのにはかなりの痛みを伴う。
しかし苦悶を浮かべ、涙をこぼしながらもそれを中断することは無い。

総士はその様子を手助けも妨害もせず、じっと見詰めている。
ただ、その顔には先ほどよりも愉悦の色が射す。

「ああっ!」

やがて、快楽に支配された一騎の声が響く。

狭い部分が無理やり広げられ、痛みが、身体を支配する。
だが快感の方がそれを凌駕し、全てを受け入れきった瞬間、
一騎は大きく背を反らせ白濁を放った。

くたりと持たれかかってくるのを総士はこの上なく優しく受け止めそして囁いた。


「いけないな、一騎。僕の命令が聞けないなんて…覚悟しろよ」

未だ焦点の定まらない一騎を見て総士は、哂った。

一騎も、微笑った。

体内に有るものが強く脈打つのを感じて。




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