夢想話
□イタズラかお菓子か?
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ぽふ ぽふ
ぺっふ ぺっふ。
「あったかいねお兄ちゃん♪」
「防御力高いなこれ。張遼のお母さんやるな」
「呂布さんのお母さんも凄いですよ。こんなに綺麗に作ってもらえて嬉しいです」
貂蝉を真ん中に、手を繋いで横一列に歩く3人。
手には肉球付き手袋、靴の代わりにモコモコの獣足を履き
更に張遼は呂布達のお母さんに貰った8本の尻尾を着け、楽しそうにご近所を歩いていた。
そこへ
「あ!しょうこうちゃんとせいさいちゃん♪」
「ヤッホーちょうせ〜ん♪あ、てもパンダになってる!すご〜い」
「…ぷにぷに//」
「えへへ♪しょうこうちゃんとせいさいちゃんもカワイイよ。ウサギさんと…トラネコさん?」
「ネコじゃなくてトラだよ。兄さまとおそろいなんだ♪」
仲良しの尚香達に出会い、楽しげに話す貂蝉。
「オッス張遼!似合ってんなそれ♪
先輩は犬ッスか?」
「狼男だ!!で、お前のそれは猿か」
「孫悟空ッスよ。ちゃんと如意棒もあるんスから」
「あはは、似合ってますね高君。悪ガキっぽくて」
「微塵もほめてねぇだろそれ…ま別に良いけど」
張遼のクラスメート高順も加わり、ちびっこ仮装軍団は商店街へ向かった。
―――――――――――
『『トリック・オア・トリート〜!』』
「おや、よく来たね皆。小生からは特製カボチャプリンをあげよう。
他の家でもきちんと挨拶をするように」
「「「は〜い」」」
「「有り難うございます校長先生」」
「うむ。帰る時は気をつけるんだよ」
「お、来たか尚香。皆もよく来たね」
『『こんばんは〜』』
「父さま、トリックオアトリート♪」
「よしよし。あそこの袋に入ってるから、皆好きなのを持って行きなさい」
『『ありがとうございま〜す』』
「あはは、随分カワイイ恰好だねぇ。仮装大会かい?」
「きょうはハロウィンなの♪おかしください」
「とりっく、おあとりーと」
「あぁ、あれかい。
悪いけどお菓子は無いから…こっから好きなの一個持ってきな」
「良いのか祝姉?おっちゃん怒るんじゃ…」
「ちびっこは細かい事気にすんじゃないよ。
ただし、メロンは無しだよ高坊」
「ありゃバレたか」
「あんたは落花生ね」
「ひでぇΣ!!」
「自業自得ですよ高君」
「お?何だお前ぇ達。随分楽しい恰好してるじゃねぇか」
「こんばんは孟獲さん。ハロウィンの仮装なんですよ」
「イタズラかお菓子か!」
「あ〜あれか。
じゃうち特製コロッケやるよ。甘くて美味いぞ」
「ほかほか〜//」
「期間限定カボチャコロッケだ。あちぃから気をつけろよ」
『『ありがとうございました♪♪』』
こうして、ちびっこ軍団は馴染みの店を次々周り、美味しいお菓子やお店の食べ物を沢山貰って来たのでした。