夢想話
□海辺で休日、大乱闘!!
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照りつける太陽
ぬるい風。
水不足に節電が叫ばれる日々…。
「あちぃ。死ぬぅ。溶ける〜」
「うるさい黙れ消すぞ」
「……あぢぃ〜」
「はは…元気ですなぁ」
例にもれず、呂布達の会社も日々節電に取り組んでいた。
「いちいち来るな暑苦しい。ここは休憩室じゃないぞ」
「そぉッスけど…
やっぱここが一番居心地良いっつぅか、長居してぇ気分になんスよね」
「…ここが社長室だと忘れとるだろお前。
他の奴なら即逃げるぞ」
「社長とタイマンは勘弁スからね(笑)
まぁ、こいつが回復したらすぐ帰りやスよ」
そんなやり取りをしながら、うちわをパタパタ扇ぐ高順。
その横。正確には背中側に、おでこに濡れたハンカチを乗せ、ソファーに横たわる張遼が居て…
「かば焼き〜♪」
「…子供ですか貴方は」
「バカだからな」
笑いながら自分を扇ぐ高順に張遼は苦笑し、呂布は呆れ顔で休憩時間を過ごしていた。
そこへ
「相変わらず仲が良いですな」
「俺を入れるな。あいつらだけだ」
呆れ顔で入って来たのは陳宮。
「やはりあちらも休暇を取るようです」
「ほぉ…あいつも乗るとは意外だな」
差し出された紙を受け取り、目だけで文字列を追う呂布。
少しの間を置いて
「…久々の休みだな」
ニヤリと笑い、デスクに紙を置いた。
「良かったですね呂布殿。今年は一緒に行けそうで」
「あぁ。劉備達に感謝せんとな」
「?…何で劉備に?」
張遼と呂布の会話に、疑問符を浮かべキョトンとする高順。
その姿に呆れ顔を浮かべ
「劉備殿がわが社と虎呉と鳳魏へ、合同の夏季休暇を提案して来たのですよ。
節電も兼ねて、我ら自身も身体を休めようと」
「それで、呂布殿は曹操社長がどう出るかを待ってたんですよね」
面倒そうに説明する陳宮と苦笑して説明する張遼。
二人の言葉になるほどねぇとうなずくと
「そいじゃぁ、今年は社長も一緒に行きやすか。俺らの海へ!」
「断る」
「早っ!!」
いつものように始まった掛け合いを、陳宮はやれやれというように肩をすくめ、張遼は苦笑しながら見守っていた。