創作無双話

□聖なる夜の訪問者
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「さんた?何だそれは」



「赤い服を着たご老人で、白い袋を担ぎ、今年1年良い行いをしていた子供に贈り物を渡すらしいです」



「へぇ〜。…んでその爺さんがどしたんだ?」



「私達でそのご老人になって、貂蝉殿に贈り物をしませんか?」




「贈り物か……。だが張遼、貂蝉は子供じゃないぞ」



「そうだぜ?まぁ俺らの中じゃ一番若いし、真面目で良い子だけどよ♪」



「しかも何故わざわざ見知らぬジジイになって贈り物をする必要があるんだ?」



「私が"さんた"なるご老人の話を聞いたのは貂蝉殿からなんですよ。その時の貂蝉殿の瞳があまりに綺麗でして…そのさんた殿に会わせて差し上げたいなと…」



「んじゃあ、その爺さんを見つけて引っ張って来りゃ良いんじゃねぇか?」



「それが、そのさんた殿は異国の方らしく、貂蝉殿も何処に居るのかは…」



「……分かった。そういう事なら、そのさんたとやらになってやろう」



「俺もやりますぜ♪」



「有り難う御座います。では早速さんた殿になる準備をしましょう。」



「…って今からか?」



「そりゃちっと無理あるんじゃ…」
「そのさんた殿が現れるのは歳末の白月の夜と決まっているんです」



「ってそりゃ明日じゃねぇか!?そりゃ時間無さすぎるぜ」



「だからお二人にご助力頂く為に…」


「えぇい!ごちゃごちゃうるさいぞ!!時間が無いならとっとと動け」



「はっ!では呂布殿はさんた殿に関する文献が無いかを。高順殿は陳宮殿が何か知らないかを調べて下され!私は城下に出向き調べて参ります!」



「任せろ!」


「了解!」











こうして、三人の聖夜の作戦が幕を開けたのだった。
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