創作無双話

□変わらぬもの
1ページ/12ページ






トタトタトタトタ…






ダダダダダダッ…






テテテテテテテ…



ズダダダダダ!




白い尾をなびかせて、軽やかに走る影。


それを追う、紅と蒼。二つの人影。




………ヒョイッ





「!呂布殿こっちです!!」



「居たか!?」



「はい!今上に行きました」



「上…って屋根か!?早く連れ戻さんと!」



「あっちょっ!?危ないですよ!!梯子を使わないと」

「そんな暇無い!今すぐ登る!」



呂布達が言いあっていると



ヒョコッ



白くピンとした耳が屋根から顔を出す。



『…うにゃ?』



「うおっと、そこに居たか!…良い子だから降りて来い。そこは危ないぞ」



「何もしないから降りて来て下さい」



『………みゅ?』



「ほら、俺の方に来い。抱っこしてやるぞ」


「降りて来たら美味しいご飯もあげますよ」



『み?……にゃう〜♪』



「わ!?ちょっ待っ!張遼梯子だ!!」

「近くに無いです!!」




ピョーン…



「「わーーーーーーΣ!!!?」」




ガシッ!





ドス〜ン…





屋根から飛び降りた白い影。
その身体を呂布はしっかり受け止め、背中から後ろに倒れた。




「大丈夫ですか!?」


「…あぁ……

まさかいきなり飛ぶとはな…ι」



「仕方ないですよ。我々では行動が読めませんから…」



「……そうだな…」


呟き、腕の中を見ると



『ふに〜』


スリスリ♪






白い尾をピンと立て、呂布の頬にすり寄って来る。



「うわっ…こら、くすぐったいぞ//」



「…自分を助けてくれたんだって解ったんですよ、きっと」




「そうか……




怪我は無いか?










貂蝉……」




『にゃ〜♪』






腕の中の、白い耳と尾を持つ影。









貂蝉が
元気に鳴いた。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ