おおふり

□二重人格
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→三橋側

「よ、良かった。」

みんなが帰って後に俺は鏡をみながら呟いた。

そして初めてみんなにウソをついた。

〔廉、さっきなのはどういう事だよ。〕

「そのままだよ。俺なんかより花井くんの方がむいてる。でもマウンドは譲りたくない。」


〔俺なら良いのかよ。〕

「うん。」

〔おかしいだろう?〕

「おかしくないよ。」

〔確かに俺はお前の身体にいるが廉ではない〕

「マウンドは譲りたくないんだ。でも廉夜なら大丈夫だから。」

〔俺は認めないぞ。〕

「もう、俺はこう決めたんだ。」

そう言って気づいたら逆になってた。

〔ふざけるな!〕

その時にドアが開いた。

『あ!』

〔(ッチ!ばれるとめんどくさいな。廉らしくしないとダメだな)み、みんなどうしたの?〕

「三橋じゃないだろう?」

〔(!!)た、田島くん何を言ってるの?〕

「だって三橋はそんなトーンじゃないぞ!ゲンミツにさ」

《そうだったの?!》

〔(無理だな)さすが田島と言った所かな〕

さっきとは明らか違う表情をしていた。

「やっぱりゲンミツに違うんだ。」

〔本当は廉とみんなの関係を崩したくなかったから俺の事は隠すつもりだったんだが〕

「じゃあ、どうして話してくれたの?」

〔ああ、田島にすぐにばれたからな。それに廉を傷つけるような連中じゃないだろう?水谷〕

「もちろん」

〔だからいいかなって。〕

「もう1人の三橋って事なの?ちなみに名前ってあるの?」

〔栄口、あってる。名前は廉夜。〕

「廉夜ってかっこいいなゲンミツに!」

〔ありがとう。ちなみに何か聞きたい事があるんじゃないか?阿部〕

「ああ。三橋はどこなんだよ?」

《三橋がスラスラ話してるし、阿部に対しても強気だから変な感じ。っていうか三橋から呼び捨てが変な感じなんだけど。》

〔確かにさっきまではここにいた。でも突然ここから消えたんだ。〕

今にも廉夜は泣きそうな表情で言っていた。
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