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□20歳の夏休み
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「今日和!」
「………」
俺の目の前には、記憶が正しければ現在小学4年の筈の従兄弟が二人座っている。
双子のアレルヤとハレルヤ。
親同士が旅行に行くっつう事で、俺の元に預けられたと云う訳だ。
…が、ここで一つ問題がある。
俺はコイツ達が2才の時に会って以来、一度も会っていないのだ。
だから、お互い何となく気まずい感じがする…。
「……あ、あの!」
「ん?」
「えと、僕がアレルヤで、こっちが弟のハレルヤです!」
「お、おう」
「お父さん達が帰って来るまで、宜しくお願いします!」
ほらハレルヤも!と云うアレルヤの言葉に、ハレルヤは渋々と云った感じで「…します」と呟いた。
「お手伝い、一杯します!何でも言って下さい!」
アレルヤなりに気を遣っての発言だろう。
精一杯のその発言に、つい笑ってしまった。
「おい、何笑ってんだよ!」
「あの、何か僕、変な事…」
「いや、可愛い奴だなぁと…」
言って頭を撫でてやると、アレルヤはほんのり顔を赤くした。
うん、可愛い。
次いでに、アレルヤの隣に居るハレルヤの頭も撫でてやる。
「っ、止めろ!」
「ま、短い間だけど…宜しくな、二人共」