†地下室の本棚†
□執事監禁(グレセバ)
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半ば朽ち果てた洋館の廃墟、その中のある一室から、ジャラジャラと鎖の擦れ合う音が響いていた。
闇夜に浮かび上がるのは、ファントムハイヴ家の執事、セバスチャン。
そして、対するもう一つの影は、死神のグレルであった。
「とっても素敵な姿よ、セバスちゃん…。何時までもこうして眺めていたいわ…」
グレルは歪んだ笑みを浮かべ、セバスチャンの半ば乱れた服を脱がしにかかった。
「貴方なんかに捕らえられて、こんな事までされるとは、とても屈辱的ですね…」
セバスチャンはさも怪訝そうに溜め息を吐いた。
坊ちゃんがグレルさんの人質でなければ、誰がこんな事……
セバスチャンが見つめる先には、怯えるシエルの姿があった。シエルは両手両足を拘束され、口はガムテープで塞がれている。
先程グレルが放った言葉に、セバスチャンは眉をひそめた。
『このくそガキを殺されたくなければ大人しくアタシの言う事を聞きなさい。とても簡単で気持ちいい事よ。セバスちゃん…。貴方はアタシに抱かれるだけでいいの…』